ギャバン

こちらは Gaban FLG。
レス・ポール・スタンダードのモデルです。

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酔っ払っていると気がつかないぐらいG社とよく似ている

 「ギャバン」。

中国製の偽ブランドに目くじらを立てる日本人も
これを見たら苦笑いするしかないでしょう。

Gaban は70年代の国産ブランド大競争時代に存在したブランドです。
1972年~74年のわずか3年ほどしか発売されませんでした。
発売元は福原楽器というところでしたが、
実際に製作を担当したのはアコギでも有名な春日楽器製造です。

春日楽器製造と言えば、後の Ganson や Heerby でもおなじみです。

70年代中期は今ではあり得ないことをどのメーカーも普通にやっていました。
今では名前を聞いただけで笑えますが、
その当時に楽器の製作、販売に携わった方々は必死だったのでしょうね。

社長 : 「何かこの、何だ・・。ドカ~ンとインパクトのある名前はないかね!」

部下A : 「やっぱりGで始まってNで終わらないといけませんよね・・・。」

部下B : 「こんなのはどうでしょう!」

こういった社運を賭けた営業会議で決定されたブランドは
私が知っているだけでも

「Gaban」 「Gallan」 「Ganson」 「Gibbon」 「Gession」。

Fで始まってRで終わるF社似ブランドでも

「Founder」 「Fresher」 「Frister」 などなど。

「Les Paul」 と思いきや 「Lets Play」 とか 「Love Rock」 とか。

「Rickenbacker」 と思いきや 「Rocknroller」 とか。

みんな大真面目に誕生し、実際に出荷されたブランドです。



思わず二度見してしまうヘッドロゴ。

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しかしながら、このギャバン。
バラしてみるととても面白いです。

ボディのトップは、おそらくシカモア材だと思われますが、
大変美しい杢目の材に思わず、

えらい高級やがな!

と思ってしまいます。

この杢目の材は厚さが1mmにも満たない超極薄の化粧板。
内部は数え切れないほどの合板構造で、
ボディ・トップのアーチ状のふくらみの内側は空洞になっています。

ですので、レス・ポールの顔をしながらも
とても生鳴りが良く、まるでセミアコのような音がします。

ピックアップは同時期のグレコにも採用されていた

 MAXON 社製。

今ではエフェクターのブランドとして大変有名なマクソンですが、
当時はピックアップも卸していました。


ネック・ジョイントはもちろんボルト・オン。


何だ!このパチモン・ギター・・・!
ダメダメじゃないか!

そう思われても仕方無いのかもしれませんが、
楽器の本質は「音」の世界。

一概にそう決めつけてはいけませんよ。

構造は変テコかもしれませんが、
作ったのは当時の楽器製作に魂を注ぎ込んだ職人です。

現代の海外生産のコンピュータが作っている楽器とは全然違います。


Char氏がスモーキー・メディスン時代にギャバンのSGモデルを
愛用していたことも今ではよく知られています。


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