Gibson Hummingbird

こちらはギブソンのハミングバード。
とても美しい装飾を持つ豪華なモデルです。

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「ハミングバード」 はギブソンの代表的なアコースティックギターです。

J-45 や B-25 なんかも良いですが、
ハミングバードやダヴは また違った魅力があります。


ハミングバードは1960年にデビューしたモデルですが、
発表時からドレッドノート・スタイルのスクエア・ショルダーでした。

J-45 や J-50 がお好きな方は70年代スタイルのスクエア・ショルダーに
抵抗を感じる方も中にはおられるかもしれませんが、
ハミングバードやダヴは最初からこのスタイルでした。

全然おかしくありません。
逆にラウンド・ショルダーのハミングバードを想像したらおかしいですね。


今回のハミングバードはトラスロッド・カバーが3点ネジで留められています。
これは 「ノーリン・ギブソン期」 にみられる特徴の1つです。

「ギブソン」 と言うとギブソン社のブランド名ですので、
ひとくくりにすれば全部同じようなものですが、
実は会社が買収されることで親会社が変わってきた歴史があります。

「ノーリン」 はその1つで、1969年に 「CMI」 からギブソンを買収しました。

親会社の意向で製造メーカーとしての方針も変わります。
古いギブソンのギターをお持ちの方は実際に見ておられるのでよく分かりますが、
70年代に入ったとたん、同じモデルでも明らかに製作の意図が変わっています。
これは紛れも無く親会社がノーリンになったことからです。

フェンダーだって1965年に CBS社に買収されました。
それによる影響は製品であるギターを見れば一目瞭然です。


会社に変化が起きるとネガティブに文句を言う人も必ずいて、
「ノーリン・ギブソンはダメだ。」とか「CBSフェンダーはダメだ。」
とかいう話もよく聞きます。

しかしながら、それは一概には言えないと思います。
そりゃモノには個体差がありますから、ノーリン時代の製品にハズレもあるでしょう。
でもそれは CMI 時代にだってあります。

ウッドストックが象徴するような60年代の終わりから70年代の
最盛期のミュージック・シーンを支えたノーリン・ギブソンやCBSフェンダーが
私は大好きです。

メイプル・ネックの335も大好きですし、銀パネのアンプ大大大好きです。


そう言えば、最近 堂々とヘッドストックに 「Gibson」 のロゴを入れている
インチキ偽物ギブソンが出回っているそうですが、
素人でも簡単に分かる見分け方のひとつとして、
トラスロッド・カバーのネジが2つのものが本物。3つのものは偽物です。
と言われているようなのですが、ノーリン・ギブソン期を忘れてもらっては困ります。

でもこれはノーリンの全てに共通する話ではありません。
オリジナルで3点留め仕様なのはごくごく稀なのです。

私も初めて3点留め仕様を見たのは ES-175D でしたが、
最初は何だコレは・・・?とずいぶん悩みました。
当時の古いカタログ資料の写真を見ると確かにそうなっていましたので納得しました。

まあ、2つでも3つでもどうでも良い話ですがね。
いい音がして気持ちよく弾ければノーリンでも何でも最高です。


今回のハミングバード・カスタム。
いい音してます~♪






こちらは エピフォンのソリッド・ギター 「Wilshire」 です。

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「ウィルシャイアー」 はエピフォン社がギブソン社に買収された後のすぐ、
1959年にデビューしたモデルです。

古いエピフォンを知る方は 「エピフォンのギター」 と言うと、
Fホールのフルアコやセミアコを思い出すのが普通だと思います。

エンペラーとか、カジノとか。

エピフォンを買収した頃のギブソンはソリッドのレス・ポール・モデルの
売り出しに必死だったはずだし、ハムバッカーも開発されたての頃ですから
ギブソン・メイド期のエピフォンのラインナップに 「ウィルシャイアー」 のような
ソリッド・モデルがあっても不思議ではありません。


今回のウィルシャイアーは日本のマツモク工業で製作された時代のものです。

私のように毎日古い国産のギターを見ている人間にとっては
もうマツモク臭くって仕方ありません。(良い意味で!)

もうとにかく全身からマツモク~!ってあふれています。(意味不明)

何だか分かりませんが、見ているだけでワクワクしてきます。

フレットは多めに磨りましたが、かなり良いコンディションになりました。






こちらはオベーション風の「謎のギター」です。

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少し前の話ですが、店にかなり年配のおじいさんが来られました。

(おじいさん)
物置ごそごそ整理してたらだいぶ前に誰かにもろたギターが出てきたんだわ。
それでそれをちゃんと使えるようにしてギターが弾けたらええなあ思て。

せやけど、線を巻くやつが1個あらへんのだわ。
おたくにはそんなん無いんか?

(私)
線を巻くやつて、この弦を巻くこれのことですよね?
(その辺に置いているギターのペグを指指す。)

(おじいさん)
せや!せや!これが1個無いんだわ。
おたくにはそんなん無いんか?
ギターの線も無いんだわ。

(私)
んんんん、無いことは無いんやけど、これ向きがありますねん。
右向きと左向きが・・・。
どんなギターですやろ?

(おじいさん)
何やなぁ。表は木ぃみたいやけどな。裏が黒うて丸いんだわ。
横にボリューム回すのがついとったわ。

(私)
(なるほど・・・オベーションのタイプのエレアコやな・・・)
そうですか。いっぺん、そのギター持って来て下さい。
バッチリ使えるようにしてあげますさかい。

(おじいさん)
ほうか!あんじょうしてくれるか。(意:そうですか。ちゃんとしてくれますか。)
もうあんただけが頼りや。

 -数日後-

おじいさんが再びご来店。
ホームセンターの大きなレジ袋と風呂敷に包まれたギター登場。

(おじいさん)
ギター持って来たで!
ワシはあんただけが頼りなんや。

(私)
うわぁ。スゴいことになってますねぇ・・・。
何で来はりましたん?

(おじいさん)
バスやんか。ほらもうこんなん持ってバス乗るのん大変や。
ワシはあんただけが頼りやしな・・・。

(私)
おおきに。ほないっぺん見てみましょ。

 何とかギターを包みから出す。
 見たことの無いオベーション風のギター、ホコリまみれで登場。
 3弦ペグが欠損。それにしても凄まじい弦高!

(私)
なるほど。こりゃ使えるようにするにはだいぶせなあきませんわ。
しばらく預かっといてバッチリ治しときますわ。

(おじいさん)
ほうか!あんじょうしてくれるか。(意:そうですか。ちゃんとしてくれますか。)
もうあんただけが頼りや!

ラジカセにつなぐケーブルも無いんだわ。
おたくにはそんなん無いんか?

(私)
ほな、何かそれも用意しときますわ。
済んだら電話しますし、また引き取りに来て下さい。

(おじいさん)
ほうか!おおきにな・・・。
せやけど、あんた、お金、いかほどになるんや?
ワシあんまりお金出されへんのだわ。

(私)
(ちゃんと見積もったらそこそこの金額になるな・・・。)
う~ん・・・。ほなもう全部で6千円でどうですか。

(おじいさん)
ほうか!6千円やな。ほな頼むわ。


 -しばらくして戻って来られる。-

(おじいさん)
あんた。ラジカセにつなぐケーブルはお金別か?

(私)
もうほな1本何か余ってるやつあげますわ・・・。

 -夜-

 作業開始。改めてギターを見てみる。かなりヒドい・・・。
 とりあえず、サビサビの弦を外す。
 フレットが浮きまくっていたので打ち込み直し。
 ロッドを締めて指板を並行に保ちつつ、フレット磨り合わせ。
 指板にこびりついた汚れを磨き剤で剥がし、レモンオイル処理。
 ドロドロのペグが硬く固着しかかっていたのでバラして掃除。
 ナットの上部が割れてガタガタだったので牛骨で作製。
 ジャックの接点もダメで交換。
 トーン効かずでポット、コンデンサ交換。
 弦を張ってサドルの削り込みで弦高調整。
 ストラップピンも欠損してたので新設。
 
 とにかくここまで来たら あのおじいさんをびっくりさせてやろう。
 という気が起こってきて、まるで新品みたいに仕上げてやりました。

 パッシブのコンタクト・マイクが仕込まれているが、
 どうもノイズが気になるのでアース処理。
 
 ここまでして我に返りました・・・。

 しかし風呂敷で持って帰ってもらう訳にいかないので、
 ソフトケースに入れてあげて・・・。

当然、6千円で割りの合う仕事ではありませんでしたが、
おじいさん、やっぱりめちゃめちゃ喜んでくれました。

良かった。良かった・・・。


 -昨日おじいさんから電話-
  
(おじいさん)
あんた!ラジカセにつなぐケーブルの先が大きいて、
ラジカセに入らんのだわ。

何か鳴らせるモン、
おたくにはそんなん無いんか?
ワシはあんただけが頼りなんや。

(私)
・・・・・!!!!!!
もうほな1台何か余ってるアンプあげますわ・・・。





こちらは木曽日弦(木曽日本弦楽器)のピックギター。

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いつ頃製作されたものでしょう・・・。
おそらく1950年代~60年代。

中のラベルには消えかかったインクのスタンプで No,805 と表記。

 Over War

戦後をアピールする意味が分からない・・・。

しかし、暗い争いの時代が終わり、
希望の音色が響いてくるような前向きな気持ちもわいて来なくもない。

当然トラスロッドなど入ってるのかどうかも分かりません。
ネック・アイロン・ヒーターでしわ伸ばしをしているのですが、
なかなかきれいに伸びてくれないので何度も挑戦中。

でも、これ仕上がったらスゴいギターになる予感がします。






こちらは Fender USA '80 THE STRAT です。

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レイク・プラシッド・ブルー!
しかもヘッドもボディと同じ配色のマッチング・ヘッド仕様。

経年でトップのクリアが黄ばみ、青+黄で若干グリーンに見える。
この緑っぽいブルーが本物の味を引き立ててくれています。

「THE STRAT」 はストラトキャスター一族の中でも
かなり変わったモデルで変な魅力満載のギターです。

ブラスの削り出しのコントロール・ノブの上にはCBSの「F」マーク。

普通のストラトはボリューム&トーン&トーンですが、
ザ・ストラトの場合、下側のノブは2つの回路を切り替える
ロータリー・スイッチになっています。

1つは普通のストラトの回路(5Way)。
もう1つが面白い。

 「ツインモード・ロータリー・ピックアップ・セレクト・スイッチ」 作動時

 1.センター+リアのシリーズ(直列)。
 2.全てのピックアップのパラレル(並列)。
 3.フロント+センターのシリーズ(直列)。
 4.フロント+リアのパラレル(並列)。
 5.リア

もう色んな音が出過ぎて何が何だか分からなくなってきますが、
実際に使いこなせるようになればかなり面白いのではないでしょうか。

けっこう塗装を含む外観がボロボロになっているものも多いのですが、
今回の個体はかなりきれいです!

重量が極端に重いのがこの時代のギターですね・・・。






こちらは YAMAHA SA-1200S。

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昨年末にライトニンから嫁がせて頂いたギターですが、
今回はピックアップを交換してみることになりました。

フロントはダンカンの'59.リアはJAZZ。

さて、どんな音になるか!

こればっかりは実際に載せてみないと分かりません。
ピックアップは高い高級なモノに替えたからといって
良い音がするとは限りません。

ボディ本体との相性があるのです。

しかし期待感は半分として挑戦してみるのもアリです。


この SA-1200S というモデルはトーン・ノブが
PUSH+PUSH でハムバッカー(シリーズ)とパラレルに切り替える
バイサウンド・システムが導入されています。

これはいわゆる片方のコイルをバイパスするコイルタップとは違いますが、
2つのコイルで1セットになっているハムバッカーをシングルコイル2つに
分離するやり方です。

こういう配線作業はなかなか大変です。
セミアコの場合、外部に一度出しての作業ですから余計に大変です。

交換するダンカンのピックアップは4芯線です。
この線がどの線でどこへつなぐのか。
テスターとにらめっこしながらハンダ付けしていきますが、
大抵は1回でうまくいきません。

何回かつなぎ替えたりしてバッチリうまくいきました。
収縮チューブを使ってボディにコントロールのそれぞれを納め直します。

コレで良し。アンプにつないでチューニング。

ん・・・?待てよ。ハムバッカー状態なのにどうもノイズが多い気がします。
しかも弦を触ったらノイズが増えている!
これは配線のどこかでショートしている証拠です。

あちゃー。またやり直し・・・。

再度コントロールをボディ外へ出して原因を調べます。
んんん・・・。どこもおかしそうな所が見つかりません。

何だ?おかしいなぁ・・・。
シールド・ジャックに触れると確実にノイズが消えます。
本来、弦を触ったらこうならないといけません。

アースの取り方が悪いのかなぁ・・・。
古いハンダ部分も付け直しても変わらず・・・。
どこをどう調べても改善しません。


ん?待てよ・・・。

こういうストップ・バー・テールピース仕様のギターは
ボリューム・ポットの背中からテールピースのスタッドを立てる穴に
埋め込まれたアンカーの底につなげてあります。

ココが怪しいぞ!

試しにポットとアンカーにつながっている線を外して
ポットの背中から弦に直接ドライバーの金属部分を接触させたら・・・

ビンゴ!ピタっとノイズが止まりました。

コントロール・ポットやピックアップ、セレクターなどの配線ばかり
調べていたけど違うがな!

スタッドのアンカー・ボルトを一度引き抜いて取り出し、
改めてアース線を引き直したらバッチリ完璧になりました。

やったぜ!
こういうのはなかなか気持ちの良いものです。

原因を特定するのに時間はかかりましたが、
難しいナゾナゾをヒント無しで自分の力だけで答えを導き出せたような。

ああ~手強かった・・・。


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