Epiphone Casino

こちらは Epiphone Casino です。
日本製の定番サンバーストのモデルです。

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カジノはエピフォン社がギブソン社に買収された後に誕生したモデルですが、
ビートルズが愛用したことで大変有名なモデルです。

一見はダブル・カッタウェイのセミアコのように見えますが、
ボディ構造は内部が完全空洞のフルアコです。

エピフォンでは同じような顔をしたシリーズとして

上級セミアコの 「シェラトン」
スタンダードの 「リヴィエラ」

そして、「カジノ」。

カジノはこのシリーズにおいては一番下のランクと言えますが、
エピフォン=カジノを連想される方も多く、
最も出世したモデルなのかもしれません。

それだけに大変よく売れているモデルで、
私も仕事の上でかなりの数の個体数を扱ってきました。

その経験上、

「カジノは当たりハズレがかなりある。」

と言えます。


カジノが辿ってきた歴史としては

ギブソンのカラマズーでデビューしたのが1961年で、
日本のマツモク工業で製作が始まったのが1976年。
日本ギブソン期を経て寺田楽器での製作は1987年頃から。

しかしノーリン・ギブソンは1979年に韓国のピアレス社へ
エピフォンの生産を委託していますので、
カジノもこの辺りから韓国製が増えてきたようです。

基本的にはカジノはずっと同じ顔でほとんど仕様変更をしていません。

細かいことを言えば、ネックがメイプルだったり、マホガニーだったり、
バックの塗装がサンバーストだったり、黒一色だったり、ありますが、
P-90 を搭載したこのスタイルは変えることが出来ない何かがあります。

しかし、歴史の中で生まれ故郷が異なると、それぞれの個性があります。

こういう言い方をすると、

韓国製のなんてダメに決まってる。

とか、偏見でモノを見る方もおられますが、
そんなことはありません。

これはたくさん数を見て触ってバラしてきた経験上、ハッキリ言えます。

ギブソン・メイドでも、ジャパン・メイドでも、コリア・メイドでも
モノである以上、全て個体差があります。

それぞれに 「当たり」 もあれば 「ハズレ」 もある。
ということですね。


今回のカジノは1989年生まれの寺田楽器製と思われます。

環境の悪い場所に永く放置されていたようでしたが、
今回、フル・レストアを承りました。

フレットや指板のポジション・インレイも浮き浮きでフカフカ状態。
指板にはカチコチに固まった汚れがつらら状にこびりついていました。
電装系はピックアップは生きていましたが、もう酷いガリガリ状態。
ニッケルの金属ハードウェアの錆びとくすみ具合も半端ではありません。

なかなか大変でしたが、こういう個体こそ仕事のやりがいもあります。

もう徹底的にやりました。
現在は一見は新品に見えるレベルに甦りました。


新しい弦を張って弾いてみました。

ここここ、コレは !!!!!!!

間違いなく、大当たりの1本でした。





こちらは Epiphone PR-715 1978年。
日本ギブソン期のアコースティック・ギターです。

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エピフォンのアコースティック・ギターは 「Texan」 が有名ですが、
日本ギブソン期に発売されていたモデルは、

この 「PR-715」。 ドレッドノート・スタイルのモデル。
そしてラウンド・ショルダーの 「PR-650」。
オール単板の豪華バージョン 「PR-850」 がありました。

この辺りのモデルはやや地味な存在ではありますが、
ボディ・トップは単板構造で30歳を超えれば、
さすがによく鳴ってくれます。

今回のモデルはネックのトラスロッドがほぼ終点に来てしまっておりました。
他のギターの下取りで入荷した1本です。

通常トラスロッドが終点でネック修正が困難な楽器は査定も困難ですが、
ライトニンではネック・アイロン・ヒーターを導入してからは
トラスロッドはほぼ締まっていない状態にまで戻せますので、大丈夫です。

この PR-715 も3回ほどヒーターで熱を加えて、完全に補正できました。

決して高級なモデルではありませんが、
現代の同価格帯モデルでは比にならない良いギターです。





こちらは Gibson Custom Shop SG Standard
エイジド加工された激シブのモデルです。

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板バネのバイブローラーの飾りが付いているけど、
実はストップ・バー・テールピース仕様になっています。

これはスライド・ギターの名手 「デレク・トラックス」 さんのやり方ですね。

確かにサウンド面ではこの方が立ち上がりもサスティーンも良いです。

ロッド・カバーには 「Les Paul」 の文字。

SG という名前が決まる前でまだレス・ポールと呼ばれていた
61年の復刻モデルですが、エイジド加工が上手で一見は本物に見えます。


これはうちのギター教習に来てくれているK君の愛機です。

K君のバンド熱はなかなかのものでライブ活動も精力的にしています。
ロック・バンドのギタリストですが、
ブルースのテイストを吸収するために教習に来てくれています。

ピッキングのセンスが良く、メキメキと腕を上げていますが、
とうとうネックを折ってしまいました。

しかもポッキリでは無く、メリメリ・・・。

K君はライブ予定がけっこう頻繁に入っていますので、
1週間ほど空いた隙に最優先で修復作業をしました。

接着面が少なかったのでどうかな。と思いましたが、
3日間固定して様子をみて、塗装の仕上げと
ついでにフレットの磨り合わせをして5日間で仕上がりました。

一見はほぼ分からないレベルになりました。





こちらはフェンダー・ジャパンの '57ストラトキャスター。
まさにクラプトンのブラッキー。

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「先輩に貸して、返って来たらどうも調子が悪くなってるんです。」

女子高生が持って来てくれました。
よくある困ったパターンです・・・。

来店してくれた時には他の作業中でしたので、
とりあえず預かることにして、後にゆっくり診てみました。

全然ダメです・・・。
開放弦が全て1フレット目に当たって音階すら出ないような状態です。

フレットが浮いてきて若干の接触でビビることはありますが、
そんなレベルではありません。

ナットの上部を指でなぞると一目瞭然。
思いっきり陥没しています。

なぜこんなことになってしまっているのか・・・。
なぜ持ち主である彼女自身が修理に持って来たのか・・・。

細かい事情は全く訊いておりませんが、ギターを診れば大体のことは分かります。


これは明らかに不注意で倒してかなりの衝撃が加わったことが容易に推測できます。


しかしながら、困ったことに学生時代のクラブの先輩というものは
こんなバレバレの問題が発生しても、
持ち主である後輩に正直に事情を説明して心から謝罪した上で
修理代を負担して修理してから返すような
社会人なら当たり前の器を持ち合わせていないことが多いですよね。


下手すれば、知らん顔で

 「何かこのギターあかんし、もう要らんわ。」

とか言われていてもおかしくないかもしれません。

それで

「先輩に貸して、返って来たらどうも調子が悪くなってるんです。」

となる訳です。


ここでギター屋目線で勝手に気を遣って悩むのが
「修理代」 です。

いくら 「仏の栗田」 と呼ばれる(?)私でも
無料でナット製作をする訳にはいきません。

もちろん本来はナットを壊した人間が負担すべき費用ですし、
後輩から先輩に掛かった費用を請求するのは当然の権利です。

しかし、そう単純でないのが世の中。
もしこれを真っ当に請求すれば確実に信頼関係に亀裂が入り、
事態は長期化し悪化します。

それならば、費用は自己で負担し、

あの人は偉そうにしているけれど、本当は気の小さい人なんだな。
正直に話して謝罪する勇気が無いだけで、
本当は心の中はドキドキしていて申し訳ない気持ちで一杯のはず。
そんな可哀そうな人だからこれ以上追求せず、黙って許してあげよう。

と悟りを開く方が円満解決が見出せます。


もし、人間関係が崩れずに済んで幸い永いお付き合いができて、
お互い良い歳を取ったら酒の席にでも未熟な青春時代を振り返って

 高校の時、私のギター壊しといて黙って返したよな~。
 もうそれは言わんといてよ!あの時は本当ゴメンって~!
 あの時修理に持って行ったギター屋のおじさん苦い顔してたなぁ!
 ホント懐かしいねぇ・・・!


笑い話になっているものですよね。




今回は SG でスライドなら天下一。
デレク・トラックス。





ライブのお知らせ!

■2/3(日) 山科 Live Studio 58  チャリティー・ライブ 

 もりくり

Live Studio 58
京都市山科区 地下鉄東西線 東野駅西へ徒歩5分
新幹線高架下 (お肉のスーパーやまむらや向い)


■2/10(日) BLUES NIGHT  伏見 Cafe de Gospel
  Open 17:30 Start 18:00 \1,500+1Drink

出演

 Try Out Blues Band
 KGBP
 千穂
 雅蕉ふぉーりぃーバンド  

Cafe de Gospel
京都市伏見区深草渕町1-2
075-643-7346


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