Burns FLYTE BASS

こちらは Burns FLYTE BASS 1970年代 です。
バーンズはイギリスを代表するブランドです。

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日本の市場ではやっぱりフェンダー&ギブソンが人気ナンバー1ですから
MADE IN U.S.A. のギターが多いです。

しかしながら楽器も工業製品である以上、やむを得ないことですが
近年では生産コストをできるだけ抑えるために中国やインドネシアなど
東南アジアで製造されるものが多くなりました。

高級ブランドが大好きな日本人はどうしてもアメリカの方へ好意の目が向きますが、
中国をはじめ東南アジアで製造される楽器も生産現場のレベルが格段に向上して
ほとんど当たりハズレが無いようなクオリティのものになりました。

昔は楽器製作の職人が経験と勘でハンドメイドで製作していましたので、
当たりハズレがありました。
上手に仕上がったものもあれば、そうでないものもあったと思います。

しかし今は楽器はコンピュータの頭脳を持つロボットが製造する時代です。
職人の経験も勘も要りません。
ロボットがプログラムされた設計図通りに寸分違わず正確に仕上げます。

ですので、楽器職人が製作するギターではなく、
図面をインプットするエンジニアが製造するギターです。

まるで家電製品のようです。

何年かして調子が悪くなったら修理するより買い換える。
その方が安いから。


これが良いのか悪いのか、私は分かりませんが、
私はこういうのはやっぱり好きではありません。

だから古いものが大好きで仕方ありません。
古いギターを触っていると、この1本を製作した人の笑顔が浮かんできます。


 うちの父ちゃんは町工場でギターを作ってる。
 昔はアコギばっかりやったけど、今はエレキギターも作ってる。
 小学校入った時にボク用のエレキギターも作ってくれた。
 ギターの弾き方も教えてくれた。

 でも工場が休みの日もどっこも連れて行ってくれへん。
 父ちゃん、ギターのネック眺めながら何か考えてはる。

 なあ、父ちゃん、どっか行こうやぁ。
 ディズニー・ランド連れて行ってぇなぁ!

 ん?何や。スマンなぁ。今 新しいギターのデザイン考えてたんや。
 ああ・・・でも もうええか・・・。そうか・・・どっか行きたいなぁ。
 父ちゃんの工場な・・・。今月でもう終わりなんや・・・。

 えええ!何で終わりなん?もうギター作るの 嫌になったん?

 アホ!そんな訳あるかい。
 何でも外国のロボットが作るギターの方が安いしちゃんとしてるんやて。
 父ちゃんのギターよりそっちのギターの方がよう売れるんやろ。
 そういう時代や。しゃあないわ・・・。
 でもなあ・・・。ワシも職人のはしくれや。
 最後にもの凄いギター作ったろ思てな。今考えとったんや。ヒヒヒヒ・・・
 
 ほなボクも手伝う!ええやろ!なあ、ええやろ!

 よっしゃ!ほなこの紙にかっこええギターの絵描いてみぃ!

 -20年後-

 オレは楽器店の店員やってる。
 親父の影響かやっぱりギターが好きで仲間にも恵まれてずっとバンドやってた。
 親父は町工場の悪い空気にずっといたせいか、5年も前に肺炎で亡くなった。
 
 すいません・・・。
 
 はい。いらっしゃいませー。

 これ、古いものなんですが、どうも具合が悪くてねぇ・・・。
 こちらで治してもらえるものですかねぇ。
 これは私が若い頃に妻がプレゼントしてくれた大切なギターなんですが、
 もう新しいのを買った方が良いのかなぁ・・・。

 はいはい。ちょっと見せて下さいねぇー。
 これはかなりガタガタですねー。これは厳しいかもですねー。

 ・・・・・・!!
 (これは・・・!間違いない!親父があの町工場で作ったギターだ!)

 お客さま!お任せ下さい!私が責任を持ってこのギター甦らせてみせます!




イギリスのバーンズの話をするはずでした!

ヨーロッパのエレキ楽器ブランドと言えば、
バイオリンベースで有名なドイツの 「ヘフナー」 か、
VOX の製作を担当したイタリアの 「エコー」 ぐらいしかなかなか出てきません。

イギリスのバーンズを作った 「ジム・バーンズ」 という人は
イギリスのレオ・フェンダーと呼ばれるほど、発想力豊かな才能あふれる方でしたが、
上の町工場の親父のように不遇な運命を辿りました。
しかし最後まで現場の職人であり続けた人だそうです。


このイカ・ベースこと 「フライト・ベース」 は超音速旅客機 「コンコルド」 をイメージして
デザインされたそうですが、実に職人の知恵が詰まっています。






こちらは Gibson Custom Shop の Western Classic です。
戦前の SJ-200 の復刻モデルです。

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SJ-200 は17インチのド迫力ボディで 「キング・オブ・フラットトップ」 の異名を持つ
文字通りアコギの王様です。

50年代に J-200 に改名され、エルビス・プレスリーなど
大スターが持つにふさわしいギターとして時代を彩ってきました。

時代と共に指板のポジション・インレイやピックガードの柄など
装飾もだんだん派手になりましたので、よりスター度が増した感がありますが、

この Western Classic !
確かに豪華ですが、実にシブい!
装飾に嬉しそうさが無いと言いますか・・・、まさに 「通好み」 の出で立ちです。

1937年にこんなギターがもう出来上がっていたことが凄いです。
1937年は昭和12年ですよ!

それをギブソンのカスタム・ショップが見事に再現しました。

これ以上のクオリティのサウンドがあるだろうか!





こちらは Greco VB360 1974年頃 です。
グレコのバイオリンベースです。

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仕様からみて、まず間違いありません。1974年製でしょう。

当時のグレコでは3タイプのバイオリンベースがありましたが、
これはその中でも最も安かった 「VB360」 です。
当時の発売価格が36,000円です。

これはボディ材がバーチですが、
上級モデルにスプルース材のものとシカモア材のものがありました。

ボルト・オン・ネック仕様ですが、ネックが外せるからこその利点があって
ネックの差込角度を自在に調整できます。

かわいいシングルコイルがマウントされていますが、
これがまた独特の味のある丸い音を出してくれてご機嫌なサウンド!

こちらはオーバー・ホール&セットアップでお預かりした1本ですが、
とても弾きやすいコンディションに仕上がりました。





こちらは Martin D-18 です。
サイド&バックがマホガニー材の玄人好みのモデルです。

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こちらの D-18 は近年ものですが、
ボディ・トップ側のバインディングがびろ~んと剥がれてしまって
しばらく入院して治療することになりました。

ギターは 「木」 で出来ていますので、環境の変化の影響を受けて変化します。
しかしバインディングはボディ材の木と同じように変化しませんので、
剥がれたり割れたりしてしまいます。

塗装のウェザー・チェック(ひび割れ)も同じ理由で起こります。

特に若いギターは環境の影響をより受けやすいので
色んなことが起こってきます。

考え方は人それぞれですが、私はそんなに気にすることは無いと思っています。
楽器はあくまでも音楽をするための道具なのですから
使い込めば使い込むほど育ち、より仕上がっていくものです。

その過程において当然キズも付けば塗装のひびもできますが、
それは職人の手のシワと同じだと思います。

私は誇るべきものだと思います。


バインディングが剥がれているのをただくっつけるのは
それほど難しい作業ではありません。

接着して固定して完全にくっつくまで置いておくだけです。

しかしながら難しいのはそこからで、きれいに仕上げないといけません。

何種類ものサンド・ペーパーとコンパウンドを使い分けて磨いていきますが、
神経を集中して作業しているとあっと言う間に2時間ぐらい経ちます。

納得のいく仕上がりになりました!





こちらは YAMAHA FG-110 1971年 です。
ヤマハの名機 赤ラベル期の1本。

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ヤマハの赤ラベルは当時はそれほど高級ではありませんでしたが、
よく鳴ってくれることが口こみで広がったのか
見直されるようになり、人気のあるモデルです。

しかし 「赤ラベル」 が黄門さまの葵の御紋のような強力なものとは限りません。

一般普及向けの比較的安いギターだった赤ラベル期のFGは
犬で言えば雑種。

ギブソンやマーチンのように暖かい部屋で宝物扱いされてきた訳でもなく、
寒い物置で放りっぱなしだったりしていたと思います。

それだけに永い年月、弦をチューニングされたまま放置されていたものも多く、
酷いコンディションになっていることも珍しくありません。

 控えおろう!この方をどなたと心得る!
 先の副将軍 水戸光圀公にあらせられるぞ!

と大げさに紹介されてヘナヘナ、ヨボヨボの黄門さまが登場するようなものです。


今回の FG-110 もオーバーホール&セットアップでお預かりした1本でした。

かなりのくたびれ具合でした。
調子が悪いと言うよりも半分朽ちているような状態でしたが、

そこは赤ラベルのFG。
本来、昭和のミュージック・シーンを支えた素晴らしい実力を持っているギターです。

ひとつひとつの工程をきちんと踏まえていくと
それにきちんと応えてくれて、素晴らしいギターに甦りました!

赤ラベルの FG はボディ側板の内側下方に製作された年月がスタンプされています。
この1本は昭和46年6月7日生まれの42歳でした。

これからぜひたくさん弾いてもらって長生きして欲しいものです。





こちらは Gibson 1960s B-25 です。
60年代のモデルのリイシュー(復刻)モデルです。

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ギブソンの B-25 は J-45 J-50 と並んで人気のあるモデルです。

L-2 が1962年に生まれ変わったのが B-25 です。

小ぶりなボディ・サイズでお手軽感を持ちながら決しておもちゃではなく、
しっかりしたギブソン・サウンドを発揮してくれることが人気です。

この 1960s B-25 は60年代初期のスタイルを復刻していますが、
ただ忠実に復刻しているものではなく、
現代のスタイルに合うように設計されているように思います。

何と言うか・・・、
弾き心地が現代風と言うか、弾きやすいのです。

この B-25 は そんなに古いモデルではありませんが、
よく弾き込まれている1本でした。

前オーナーさまはかなりの数のライブをこなされている方ですが、
ギターからも本気度が十分伺えます。

短期間でここまでよく育てたな。
鳴り方で率直にそう思いました。

よく使い込まれていましたが、その痕跡はほとんど無くなりました。
ピカピカに甦りましたので、また新しい方に可愛がってもらいたいと思います。

近日デビュー予定!





ライブのお知らせ!

■3/11(月) チャリティー・ライブ 
 Open 19:00 Start 19:30

 満月兄弟
 三線部
 酩酊
 もりくり


 「もりくり」
 森久杜志(Vo.Harp) 栗田寛人(G)

Live Studio 58
京都市山科区 地下鉄東西線 東野駅西へ徒歩5分
新幹線高架下 (お肉のスーパーやまむらや向い)



■3/16(土) BLUES LIVE
  Start 19:30 チャージ \2,000

 MASA & Harpin Joe with 松田ゆうき
 Little River Blues Band


 「Little River Blues Band」
 森久杜志(Vo.Harp) 松本靖志(B) 小川進(D) 栗田寛人(G)

ライブレストラン 音や  
〒616-8363 京都市右京区嵯峨柳田町33-1
電話&FAX:075-862-1225



■3/28(木) 
 Open 19:00 Start 19:30

 もくりふ
 角谷早音美&井野アキヲ


 「もくりふ」
 森久杜志(Vo.Harp) 栗田寛人(G) 福島陽(B) 福島智志(D)

Live Studio 58
京都市山科区 地下鉄東西線 東野駅西へ徒歩5分
新幹線高架下 (お肉のスーパーやまむらや向い)

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